今回はスターバックス『ケニア』を買ってきちゃいました!
スターバックスの『ケニア』という豆は、その名の通りアフリカのケニアのコーヒー豆なのですが、ケニアという国でコーヒー栽培が始まったのは19世紀後半。
他のコーヒー生産地と比べると、まだ新しいほうのコーヒー生産地なんです。
みなさんご存知の方も多いコーヒーの名産地『キリマンジャロ』山脈を国境にもつ国なので、キリマンジャロコーヒーの普及に伴ってケニアもコーヒー栽培が発展していったような形になりますね。
僕がスターバックスでバリスタをしていた時の好きなコーヒーのひとつです!
スターバックスでは”コア豆”(年中販売している)と呼ばれる種類のコーヒー豆のひとつで、なかなか脚光を浴びない豆ではあるのですが、知る人ぞ知るスターバックスの美味しいコーヒー豆というような立ち位置にあるような気がします。
当時所属していた店舗のコーヒー販促チームでこの『ケニア』を”たくさんのお客様へ届けよう!”と、ものすごい量のコーヒー豆を販売した記憶があります。
それだけ、プローモーション豆(季節商品)にも引けを取らない魅力が『ケニア』にはあるんですね。
ジューシー&コンプレックス
スターバックス『ケニア』のパッケージを見てみると、正面に『JUICY & COMPLEX』と書かれています。
この表記は、『ケニア』の特徴をとらえたキーワードとしてJUICY(ジューシー)とCOMPLEX(複雑な)という意味で書かれています。これは、スターバックスの商品ページにも載っているオフィシャルな情報なのですが、初見だとその意味が分かりにくいかもしれないので詳しくご説明していきますね!
JUICY(ジューシー):みずみずしい
ケニアという国のコーヒー豆の特徴は”酸味”にあります。
”酸味”と聞くと「コーヒーの酸味苦手なんです」という方もいるかと思いますが、「ちょっと待ってくださいお客さん!」と言いたいところ。
確かに、ケニアのコーヒー豆はグレープフルーツやベリーやカシス、トロピカルフルーツのような酸味があります。
皮付きのグレープフルーツのような、ほろ苦いけれど明るい酸味。少し若い黄色のようなイメージだったり。カシスのような深くて暗い果実間のある酸味。ワインレッドのような赤色のイメージを感じさせてくれます。
浅煎りのケニアはそのようなみずみずしい果実間がダイレクトに伝わるのが特徴的です。
果実感というか、まさに果汁のようなフルーツ感がすごくシャープに伝わってくるんです。
『JUICY(ジューシー):みずみずしい』というのは、この”酸味”からきているものです。
ちょっと脱線しますが、レモンを口に含めば唾液がたくさん出てきます。
唾液の分泌は、コーヒーの舌触りに大きく影響を与えます。
唾液の分泌量が多ければ、コーヒーの舌触りは「ジューシー」になり、少なければ徐々に「滑らか」→「ココア感」というように変化していきます。
「ジューシー」ということは、それだけ酸味をもっているコーヒーということです。
そのような特徴を持っているケニアのコーヒー豆ですが、それはコーヒーの焙煎具合によって味わいはガラリと変化します。
浅煎りではシャープな酸味が立っていても、煎りが深くなってくると浅煎りでは眠っていたどっしりとした深いコクが生まれてきます。
もともとの酸味も抑えられてくるので、その深いコクとのバランスをうまくとって焙煎がされているというのが、このスターバックスの『ケニア』といえますね。
COMPLEX(コンプレックス):複雑な
複雑な味わいと言われても、頭の中が複雑になっちゃうかもしれないですが、ケニアのコーヒーには結構こういう表現がされるものが多いんですね。
ケニアのコーヒー栽培の特徴でもあるのですが、単一農園、単一品種(俗に言う”シングルオリジン”)という銘柄はほとんどありません。
その理由は、ケニアでは小規模農園での生産者が多いため生産処理施設を農園ごとに持っていないことが多いんです。
そのため「ファクトリー」と呼ばれる生産処理場に多数の小規模生産者のもとで収穫されたコーヒーチェリーが集められてひとつのロットが作られることが一般的なのです。
ケニアで多く栽培されている品種は、ナイロビにあった研究所「スコットラボラトリー」が品種改良を重ねて生まれたSL品種のSL28(ブルボン系)、SL34(ティピカ系)や、SL種とカティモール種(ティモールハイブリット種とカトゥーラ種の交配種)を交配させたルイル11が多いです。
ケニア独特の干ばつや高地に合わせたり、さび病への耐性を考えてつくられた品種として農業研究者や生産者さんたちの努力が詰まったコーヒーですね!
すごくCOMPLEX(コンプレックス)な内容になってしまったので、「そういうコーヒー豆が栽培されてるんだぁ~」くらいで思ってもらえれば大丈夫です!(笑)
最近では、単一農園でのシングルオリジンも増えてきているケニアですが、スターバックスのコーヒー豆はどのように買い付けが行われているかは僕には分かりません。
実際に複雑な味わいは様々な品種や農園によって作り出されているものもケニアにはありますし、焙煎による味わいの変化により酸味とコクが幾重にも重なりあっているとも言えます。
それでは開封!!
延々とケニアのコーヒーについて語ってしまって申し訳ないくらいですが、待ちに待った開封のお時間がやってまいりました!
スターバックスのパッケージは、ハサミを使わずに手で開けられるのがいいですよね!
袋の口をもって広げればスナック菓子感覚で開けられちゃいます。
開けた後も、こんな感じで封をすることができるのでとっても便利です。
本当にコーヒー愛が伝わってきますね!
スターバックスのスタッフのみなさんも、本当にみなさん親切で優しい方ばかりなので、こういう愛情っていいですよね!
そして、この「フレーバーロックバルブ」!!
逆止弁になっていて、焙煎された豆から出るガスを外へ逃がし、酸化の原因である酸素を含む空気の侵入を防いでくれる構造になっています。
『ケニア』のようなコア豆は海外の焙煎所で焙煎されてから日本に運ばれてきますので、焙煎してから僕たちの手元に届くまでどうしても時間がかかってしまうんですね。
でも、できる限り鮮度を落とさないように工夫がされています。これは、コーヒーを愛する気持ちが表れていますね!
ちなみに、スターバックス『TOKYO ROAST』は中目黒にできたスターバックスの焙煎所「スターバックスリザーブロースタリー東京」で焙煎されています。
以前、遊びに行った時のお話はこちら↓↓↓↓
STARBUCKS RESERVE ROASTERY TOKYO(スターバックスリザーブロースタリー東京)に行ってきました。(2019年11月2日)「スターバックスリザーブロースタリー」とは、こだわりぬいたコーヒーや感動体験を提[…]
豆を見てみよう
豆を見る前に相当語ってしまいました。。。すいません(笑)
豆を見てみるとこんな感じ。
照りがたまらないですよね!
写真にすると、少し色が暗く映ってしまっていますが、スターバックスの中ではミディアムローストという中間の焙煎具合になっております。
この豆の照りは、コーヒーの油分です。
焙煎してから豆の内側から湧き出す分もあるのですが、深煎りの2ハゼちゃんと入れてから出してますね。
スターバックスのようなセカンドウェーブ系のコーヒーは、ほとんど2ハゼに入れる深煎りのコーヒーを使っているので、ミディアムローストと言っても一般的な中煎りよりも中深煎り~深煎りになってきます。
ちなみに、コーヒー豆をちょっと食べてみたんですけど、ほのかにふわっと香る柑橘系の酸味と濃厚なコクがありますよ!
サクサクしてて美味しいです。
それでは次回、抽出をしていきましょう!!
わくわくが止まらないですね。
以上、まさてぃーでした!!
次のお話はこちら↓↓↓↓↓
さて!前回はスターバックスの『ケニア』に対する愛情が溢れ出してしまい、まだコーヒーを淹れられていないのですが、今回はしっかりとこの『ケニア』を淹れて飲んでみたいと思います! 前回のお話はこちら [sitecard subti[…]
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