PORT OF COFFEE代表のまさてぃーです!
『スペシャルティコーヒー』ってよく聞くけど、どういうコーヒーなの?
『スペシャルティコーヒー』の基準や定義って?
そんなお悩みについて、コーヒー初心者でも分かりやすいようお答えしたいと思います。
この記事を読むと、以下のことが分かります。
- スペシャルティコーヒーの定義とは
- スペシャルティコーヒーに良く使われる用語の意味
それでは分かりやすく解説していきます!!
スペシャルティコーヒーとはコーヒーのグレード
スペシャルティコーヒーとは、大きく分けて4つのグレードの最高ランクのコーヒーを指します。
このようなランク付けがされていて、最高ランクのグレードがスペシャルティコーヒーとなります。
コーヒー豆は農産物。
出来や品質に合わせてグレードが設けられています。
一番下のグレードから解説していきます。
ローグレードコーヒー
インスタントコーヒーや缶コーヒーに多く使われるグレードのコーヒーです。
欠点豆(豆の割れや大きさの違い、虫食いなど)が多いため品質は高くありませんが国内消費や工業用に使用されています。
コモディティコーヒー
手軽に飲めるコーヒーとして市場に流通しているグレードのコーヒー豆。
世界で最も流通しているコーヒー豆です。
プレミアムコーヒー
高品質ですが、スペシャルティコーヒーの基準点には満たないもの。
スペシャルティコーヒーとの差はわずかなもので、品種・農園・栽培地区が特定できるもの。
他の地区の豆が混入していないものを指します。
スペシャルティコーヒー
プレミアムコーヒーの基準を満たしており、さらに風味・特性が最高ランクのグレードのコーヒー豆。
各国で基準が設けられています。
スペシャルティコーヒーの定義とは
世界的に明確な定義はない
スペシャルティコーヒーを決める明確な世界基準・定義はありません。
各国においてそれぞれ基準を設け、その基準に則り決められています。
日本でのスペシャルティコーヒーの定義
日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)によると、日本のスペシャルティコーヒーの定義はこのようになっています。
消費者(コーヒーを飲む人)の手に持つカップの中のコーヒーの液体の風味が素晴らしい美味しさであり、消費者が美味しいと評価して満足するコーヒーであること。
風味の素晴らしいコーヒーの美味しさとは、際立つ印象的な風味特性があり、爽やかな明るい酸味特性があり、持続するコーヒー感が甘さの感覚で消えていくこと。
カップの中の風味が素晴らしい美味しさであるためには、コーヒーの豆(種子)からカップまでの総ての段階において一貫した体制・工程・品質管理が徹底していることが必須である。(From seed to cup)
日本では、SCAJの基準に則りカッピングテストを行い認められたものだけがスペシャルティコーヒーとされます。
SCAJのカッピング評価項目は以下の通りです。
- カップ・クォリティのきれいさ
風味の汚れ又は欠点・瑕疵が全く無いこと - 甘さ
コーヒーチェリーが収穫された時点の熟度が直接関係する甘さが明確か - 酸味の特徴評価
良質な酸をもつか - 口に含んだ質感
粘り気・密度・濃さ・重さ・舌触りの滑らかさ - 風味特性・風味のプロフィール
栽培地の地域特性が純正に表れているか - 後味の印象度
飲み込んだ後に持続する風味が良質か - バランス
風味の調和・突出するもの・欠けているものが無いか
「美味しさ」は各国の文化的要素などで異なるためSCAJでは日本人が美味しいと思えるコーヒーを選んで基準を設けたい想いがあります。
品質基準も日本独自のものを設ける目標がありますが、現時点では各生産国の規格、欠点豆においてはSCAAの基準を設けています。
SCAA(Specialty Coffee Association of America)
米国のSCAAでのカッピングの評価項目は以下の通りです。
- Fragrance/Aroma(フレグランス/アロマ)
粉の香りと液体の香り - Flavor(フレーバー)
鼻と口にぬける風味 - Aftertaste(アフターテイスト)
液体を口に含んだ後の余韻 - Acidity(アシディティ)
酸味の強弱と質 - Body(ボディ)
コーヒーを口に含んだ時の粘性(コク)の強弱と質 - Uniformity(ユニフォーミティ)
5カップの味のバラツキが無いか - Balance(バランス)
FlavorとAcidityとBodyのバランス - Clean cup(クリーンカップ)
欠点や雑味がないか - Sweetness(スイートネス)
甘さの評価。 - Overall(オーバーオール)
総合評価
各項目10点 / 100点満点
日本とは異なりますが、総合的にこのような基準点を設けているので参考にしてみてください。
個性が明確(産地での個性とは別)
85点以上
産地の特徴が明確
80点以上
クリーンなコーヒー(産地の特徴が明確とは限らない)
SCAAの基準では80点以上がスペシャルティコーヒーと呼ばれています。
更にスペシャルティコーヒーの中でも90点以上のものをTop of Top(トップ・オブ・トップ)と呼び、オークションで取引がされています。
スペシャルティコーヒーとは、品質の良さと保障
このように、スペシャルティコーヒーは品質基準や風味特性、生産地の特定など厳密に管理されたコーヒー豆についた称号なのです。
日本国内のスペシャルティコーヒーは以下の基準を満たしたものになります。
品質が良いもの
各生産国の規格、SCAAの基準に則った欠点豆評価を満たしているもの。
美味しいもの
日本人が「美味しい」と感じる風味特性を持つもの。
トレーサビリティー(追跡可能性)
品種が特定できる豆で、生産した農園もしくは、栽培地区の特定できるもの
サステナビリティ(持続可能性)
将来にわたって多様性と生産性を期限なく継続できるもの
スペシャルティコーヒー関連用語
スペシャルティコーヒーの関連用語を知ると、コーヒー選びが分かりやすくなります。
COE(カップ オブ エクセレンス)
COE(カップ オブ エクセレンス)は各生産国で開催されているその年で栽培された最高のコーヒーに対して与えられる称号です。
コーヒーショップで見られる”COE○位入賞”などは、このカップ オブ エクセレンスで評価されたコーヒー豆です。
カップ オブ エクセレンスで評価されたコーヒー豆は品質・風味特性が良いことはもちろんですが、オークションで落札されるため高価なものが多いです。
シングルオリジン
単一生産地で栽培されたコーヒー豆を指します。
1つの農園や生産地区で、品種や精製方法が特定できるコーヒー豆をシングルオリジンと呼びます。
テロワール
栽培地の地域特性のある風味を指します。
個性豊かなスペシャルティコーヒーの評価基準として、「テロワール(Terroir)」がはっきり表現されているかは”カップ・クォリティのきれいさ”に直結します。
スペシャルティコーヒーが楽しめるおすすめのコーヒーショップ
丸山珈琲
日本のスペシャルティコーヒーの先駆者として名高い長野県に本社を持つ丸山珈琲。
素材と焙煎にこだわり、その時々の最も良いコーヒーを生産者からダイレクトで仕入れています。
”いつも同じコーヒー”というよりも”コーヒーの一期一会”を楽しめるコーヒー好きには超有名なコーヒーショップです。
BLUE BOTTLE COFFEE(ブルーボトルコーヒー)
スペシャルティコーヒーの誕生をきっかけに起きた”サードウェーブ ムーブメント”で欠かせないコーヒーショップ。
アメリカ・サンフランシスコで生まれたBLUE BOTTLE COFFEE(ブルーボトルコーヒー)は、店内で1杯ずつ丁寧にハンドドリップされる上質なコーヒーを味わえます。
すべてのお客様に美味しいコーヒーを届けることをミッションに、心を込めたスペシャルティコーヒーと出会えます。
LIGHT UP COFFEE(ライトアップコーヒー)
スペシャルティコーヒーを自家焙煎し、個性豊かな浅煎り専門の東京吉祥寺に拠点を構えるLIGHT UP COFFEE(ライトアップコーヒー)。
味を追求して栽培・精製されたコーヒー豆の個性を最も引き立たせる浅煎りの焙煎技術は日本でも有数のもの。
コーヒーは苦いものという概念を覆してくれる風味豊かなコーヒーを味わえます。
Coffee Soldier(コーヒーソルジャー)
ジャパン・バリスタチャンピオンシップ優勝経験のある店主の竹元さんが「本当にうまいコーヒー体験を」感じさせてくれる鹿児島県のCoffee Soldier(コーヒー ソルジャー)。
こだわりのエスプレッソを味わえるほか、上質なコーヒー豆や各生産国のスペシャルティコーヒーが味わえます。
スペシャルティコーヒーを楽しもう!
スペシャルティコーヒーは、高い品質と個性豊かで上質なコーヒーに与えられた称号です。
「スペシャルティコーヒーの定義とは?」をまとめると以下の通りになります。
- 最高ランクのグレード
- 高い品質基準を満たしている
- 日本人が「美味しい」と感じる評価基準を満たしている
- トレーサビリティとサスティナビリティを満たしている
ということで、スペシャルティコーヒーの定義とは?という疑問にお答えいたしました。
みなさんのこれからのコーヒーライフに役立ちますと嬉しいです。
以上、まさてぃーでした!
マサティ こんにちは!PORT OF COFFEE代表のまさてぃーです!!ドリップコーヒーはインスタントコーヒーと比べて味わいや風味がとっても豊かですが、淹れかた次第で味わいは大きく変わり[…]