ブルボン種は、世界中にコーヒー栽培が広まるきっかけとなったティピカ種の突然変異により派生した品種の1つです。
マイルドでコクのある華やかな酸味と甘みがあり、ケニアなどの高品位な豆に用いられ、ティピカ種と並ぶ2大在来品種です。
ブルボン種の歴史
ブルボン種の歴史は古く、1715年にフランスがイエメンからコーヒーの苗木を持ち出し、インド洋に浮かぶ火山島であるレユニオン島(当時のブルボン島)への移植に成功したところから始まります。
コーヒー豆の名称は、当時のその地名のもと「ブルボン種」と名付けられました。
18世紀前半には、レユニオン島はフランスの海外県であるマルチニック、カリブ諸島のハイチと並ぶ一大生産地になります。その後、18世紀後半にブラジルに移植されたブルボン種は 、19世紀から20世紀前半にかけてコーヒー生産大国であるブラジルの主要コーヒー品種となりました。
そのため、ブルボン種の生産量の多くはブラジルを中心とした中南米へと移っていきました。
しかし、ティピカ種よりも丈夫で収穫量はあるものの、隔年収穫のブルボン種は生産性が低く、徐々にその生産は品種改良したものへと移行していきました。1960年頃までブラジルでは、ほぼブルボン種が栽培されていたものの、現在ではこの品種改良されたものが出回っていることも事実です。
ブルボン種のコーヒー豆の特徴
ブルボン種の特徴は、
- 小さく丸みを帯びた形
- ティピカ種よりも病虫害に強く、収量も多い
- 酸味と苦みのバランスがとれている
- 香り高くマイルドで甘みとコクがあるとても飲みやすい味わいと風味
非常に優れた味わいと風味をもつブルボン種ですが、病気に弱く2年に1度という隔年収穫のため流通量が少ないこともあり、ブルボン種のコーヒーは貴重な一杯と言えるでしょう。
生産性を上げるため、品種改良が進められたブルボン種ですが、近年ではブルボン種の栽培の原点である品質の良いレユニオン島のブルボン種を守ろうという活動がはじまっています。
まとめ
コーヒー豆を語るうえで欠かすことができないティピカ種と並ぶブルボン種ですが、品質が良く品種改良のされていないブルボン種はとても貴重なものです。
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