PORT OF COFFEE代表のまさてぃーです!
今回はコーヒー豆の精製方法についてお話をしたいと思います。
そもそも精製って何のこと?
こちらを詳しく解説していきます!
コーヒー好きな方やこれからコーヒーの知識を深めたい方。
これを読めばコーヒー豆の精製方法についてかなり詳しくなっちゃいますよ!
それでは行ってみましょう!!
コーヒー豆の精製方法とは?
私たちがよく見るコーヒー豆は、コーヒーチェリーと呼ばれる果実の種子からできています。
このコーヒーチェリーの実から種子を取り出す方法を「精製」と呼び、コーヒーチェリーから取り出された種子を「生豆:なままめ(きまめ)」と呼びます。
生豆は緑色をしていますが、焙煎をすることで私たちが普段よく目にするコーヒー豆となるのです。
今回はコーヒー豆を生豆にする「精製」について、詳しくお話をいたします!
知っておきたいコーヒー豆の精製方法4種類
- ウォッシュド
- スマトラ式
- ナチュラル
- パルプドナチュラル または ハニープロセス
コーヒー豆の精製はコーヒーチェリーが収穫された場所で行われるため、その土地での環境やインフラ条件、伝統などが精製方法の違いに直結されています。
コーヒー豆の精製方法:その1「ウォッシュト(水洗式)」
”ウォッシュト”とはその名の通り「水で洗う」という意味です。
コーヒーチェリーの果肉から取り出したコーヒー豆の原料となる種子のまわりには「ミューシレージ」と呼ばれる粘着層が付いています。
ウォッシュトの精製方法とは、果肉から取り出した種子を水が入ったタンクに18~36時間ほど浸けておくことでミューシレージが自然と発酵し分解されます。
その後、水で洗って取り除くことでコーヒーの種とまわりの固い皮で覆われたパーチメントという状態になります。
この状態になったらパティオと呼ばれるコンクリートの床で1~7日間ほど乾燥をさせて豆の水分値を12%ほどまで落とします。その後、麻袋に入れて3ヶ月ほど、倉庫で保管させて水分値を安定させます。
- 水に浸けて発酵させることでミューシレージ(粘着層)を取り除く
- 大量の水を使用するためインフラが整っていなければ行えない加工法
ウォッシュトの味の特徴
- すっきりとした酸味がある
- 雑味の少ないクリーンな味わい
- 鮮やかな風味
- 程よいコク
ウォッシュトのデメリット
- 大量の水を使うためインフラが整っていなければならない
- 排水による汚染の処理が必要
コーヒー豆の精製方法:その2「スマトラ式」
スマトラ式はウォッシュトに似ていますが、途中からの過程が変わります。
コーヒーチェリーを収穫して果肉を取り除くまでは水洗式と変わりはありませんが、スマトラ式ではミューシレージを手作業や機械的で取り除き一旦乾燥をさせます。
雨の多いインドネシアではウォッシュトのように水に浸かった豆を長い間乾燥させることが難しいため、先にある程度ミューシレージを取り除き、豆の水分値が24%ほどになるまで乾燥させます。
ここまでの豆は半乾きですが、ここで脱穀してパーチメント(固い皮)を取り除いて再び乾燥させます。
そうすることで、雨や湿気の多いインドネシアでも乾燥の期間を早められるメリットがあります。
このように乾燥をさせて水分値を12%ほどまで落とし、麻袋に入れて3ヶ月ほど、倉庫で保管させて水分値を安定させます。
- ミューシレージを手作業で取り除き一旦乾燥をさせる
- 脱穀をしてパーチメントを取り除いてから再び乾燥させている
スマトラ式の味の特徴
- 酸味はほとんどない
- どっしりとした深く濃厚なコク
- 大地を思わせる独特な風味
スマトラ式のデメリット
- 脱穀してパーチメントを取り除いてから乾燥させるため、形が壊れやすく品質に影響が出やすい
- 味わいはクリーンさに欠ける
コーヒー豆の精製方法:その3「ナチュラル(乾燥式)」
ナチュラルは一番シンプルな精製方法です。
ナチュラルは収穫したコーヒーチェリーをそのまま天日干しをして乾燥させる加工法です。
表面が赤黒くなるまで乾燥させてからパーチメントごと種を取り出し、再び天日干しで豆の水分値が12%ほどになるまで乾燥させます。その後、麻袋に入れて3ヶ月ほど、倉庫で保管させて水分値を安定させます。
インフラの必要がないため、水源の少ない場所でも加工が可能で、エチオピア、イエメンのほかにもコーヒーの大量生産をしているブラジルで多く採用されている精製方法です。
- シンプルで低コスト
- 大量生産にも向いている
ナチュラルの味の特徴
- 完熟した果肉の甘さや風味が感じられる
- 酸味が少ない
- しっかりとしたコクがある
ナチュラルのデメリット
- 気候に左右される
- 未完熟なものが水に浮かぶ水を使う精製方法に比べ、比重選別ができないため品質の安定が難しい
コーヒー豆の精製方法:その4「パルプドナチュラル/ハニープロセス」
パルプドナチュラル:ブラジル産に使われる
ハニープロセス:中米産に使われる
”パルプドナチュラル/ハニープロセス”は、もともとウォッシュトで精製を行っていた国々がナチュラルのもつ独特な風味を加えるためにつくられた精製方法です。
ざっくりと、”セミウォッシュト”と呼ばれていたりもします。
まずはじめに収穫したコーヒーチェリーの外果皮を剥き、ミューシレージが付着した状態で乾燥させます。
ミューシレージが残った状態で乾燥させることで乾燥式(ナチュラル)のような果実感を残すことができ、ミューシレージの残留量によって呼び名が付けられています。
- ホワイトハニー
約90%除去 - ゴールデンハニー
約75~80%除去 - イエローハニー
約50%除去 - レッドハニー
約20~25%除去 - ブラックハニー
除去なし
ウォッシュトとナチュラルの中間の精製方法といえます。
- 水をあまり使用せずに加工できる
- ミューシレージを除去する手間が省け、欠点豆を減らすことができる
パルプドナチュラル/ハニープロセスの味の特徴
- 果肉の甘さや複雑さがある
- 精製度合いによる味わいの変化がある
パルプドナチュラル/ハニープロセスのデメリット
- ウォッシュトよりもクリーンさに欠ける
- インフラの整っている場所でしか加工ができない
まとめ
コーヒー豆の産地や品種のほかに、コーヒー豆を選ぶ際にぜひ精製方法での違いも味わってみてはいかがでしょうか。
それでは、今日も素敵なコーヒーライフをお過ごしください!!
以上、まさてぃーでした!!